根本卓哉

厳しき中に精緻あり

子ども部屋の神聖さ

エリート家系には必ず幼少期から使っている子ども部屋というものが存在する。私は小学校入学以前は祖父の厳格な統治の下で豪邸のような"伝統的な名家の日本家屋の屋敷"の広い一室を与えられ日々漢字練習をしていた。しかし、祖父と母が仲違いし母親が出て行ったものだから仕方なく私も一緒に出ていった。父親がついてきたから良かったもののついてこなかったら私はどうなっていたのかと時々恐ろしい想像に駆られる時がある。そうして私は比較的離れた新設されて間もないかつて不良中学校として名を轟かせた二校に進学する小学校に入学した。その時から使っている子ども部屋が今の俺のセーブポイントとなっている。「ゲームかよ」と思うかもしれないが本当である。シスター[妹]もいる。そこで私が体験したサンクチュアリイベント[神聖な出来事]を紹介しようと思う。まず、自分の昔日の写真と実績との遭遇である。これは誰もが経験するだろうと思うが、部屋に戻るまでの期間が長ければ長いほど感動を覚える。重大だ。次に、かつてのおもちゃや本との遭遇。これは自身にとってとても重大なことで、趣味の変遷を知ることは自らの歴史を知ることと等しいのである。それに加えて古参PRできるものを見つけられるのが最高である。ゲーム機、自己啓発本宗教学書哲学書、洋書、仮面ライダーのおもちゃ、ライトノベルなど。あいつに影響受けたなとか思い出せるものだからついつい引きこもってしまいたくなる。いつかじっくり過去をひきこもって振り返る時間を"家族"が生きているうちにつくりたいものだ。